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GODDESS

2022年
06月20日

剥離のリペアの続き

剥離のリペアの続き

広範囲の剥離を
普通にリペアしたら
とんでもなく板の重量が増えます。
其れを何とか軽量化して
リペア出来る方法として
樹脂に魔法の粉を入れて
樹脂の量を増幅させ軽量化を図ろうと思います。
更に剥離個所は水を吸い込み
完全に白いウレタンは変色して居ます。
樹脂にホワイトカラーも混ぜます。
此の工程から乾燥で1日置いて
凸凹を取り除き
更に接着を強固にするために
表面をサンデングします。
多少の補修を入れて
 次は補強のクロスを
2枚重ねて樹脂を含侵させます。
剥離を完璧にやるには
多くの時間とテクニックが必要です。
剥離で持ち込まれる板は
どれも水を吸って中に広がって居ます。
ウレタンの特徴は粘りです。
それが一旦水を吸ってしまうと
サクサクに成ってその部分を
取り除くとほゞ1センチ強凹んでしまって
其れが板の寿命を終わらせる元に成って居ます。
どんなに良い板でも
その凹みを修復しても
重量が増してしまい
板の性能を致命的に悪化させてしまいます。
 今職人の私は
その剥離に対し色々と研究して来ています。

 最も優れた方法は別にあります。
唯それには膨大な費用が掛かります。
板を一台制作するほどの費用が掛かります。
技術力さえあれば
その方法がベターです。
その方法とは
 剥離と入水で腐ってしまった箇所を
 全部切り取って
其処に新しいフォームを埋め込み接着し
綺麗に表面をシエープし
補修を加えて
新品同様にクロスを張って
仕上げて行く方法です。
 其れには其のフォームの手配から始まって
切り取った部分に正確に隙間を作らないで
フォームを合わせて接着して行く高度な技術が必要です。
 其の材料費と職人の技術費を算出すると
新しく板を作った方が安く上がるかもしれません。
 
 今回の板はファンボードで
其処迄の費用は掛けられません。
軽量化が何処迄達成できるかに掛かって居ますが
 魔法の粉と言うのは
タンカル と言う商品名で
ウッカリ、クシャミでもしようものなら
部屋中に粉末が舞い上がってしまう程軽い粉末です。
唯これを混ぜただけでは強度は生まれません
此処にファイバーを細かく切って繋ぐ
混ぜ合わせないと粘りが出ないので
此処も重要なキーワードに成ります。
上にクロスを張っても
下地がパキパキ割れる様では
又再発する事に成りかねます。
 私は其の辺の配分は掴みました。
ユーザーさんの思い入れが強い板は
自分にも理解できるので
 勉強させて貰いながら
日々研究させて貰って居ます。
リペアに要する時間は
既にリペア代を優に超えて居ます。
 唯それが職人魂 と言う事だと思います。
 出来ない。
 これ位で良いや
と思ったら其れ迄です。
 出来る方法は無いか?
 軽くする方法は無いか?
 板を生き返らせる方法は?
  其れを解決するのが
  職人魂だと思います。
今週中には完成させたいと思って居ます。
 シエープのオーダーも入って居ますが
足をやってしまい激しく動き回るのは暫くは無理で
 リペアやる位は動けるので
 仕事は楽しいです。
  頑張ります。
又続きも見て下さい。
 宜しく